高千穂神社奉納
黒龍図縁起
平成二十一年六月

龍は古来、水神様として崇められてきた神獣で、変幻自在です。天高く上り、地に下り、龍が動くことで気流が生まれて地が潤うと信じられていました。黒は、陰陽五行で水を表わす色です。そして祖先を 表わす色でもあります。祖先から続く龍の信仰を今に伝えるために、「黒龍図」を描き表わしました。眼をのみ日本の色である赤で描きましたが、水を大切にする思いから、水を汚すことのない墨という素材を使い、水の流れ、気の流れを描き記し、鱗の一つにまで想いを込めました。

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